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CALMな時間

Everything is made from a dream

信用

やぁ、こんにちは。

また久し振りの投稿になってしまいました、Naoです。
猛暑日が続きますね。熱中症には気お付けましょう。


さて 今日は何を思ったのか、ほんの数分で作った小説を投稿したいと思います。



信用

ある日の学校の帰り道の事だ。
途中、友人と別れた後、一人で家に向かっていた時の話になる。

日頃の勉強といい、人付き合いといい、少しでも気を落ち着かせる時間が欲しかったのか、適当に見付けた喫茶店で一息つくことにした。

ドアを開け、見渡す限り客は俺だけの様だ。店内は薄暗く、アンティークな雰囲気を漂わせる様な造りになっている。
カウンターの下に鞄を置き、椅子に座るなり厨房にいたマスターが「いらっしゃい。」と一言。

メニューを見付け、数秒後に「レモンティーを一杯。」と注文した。

マスターは「かしこまりました。」と言い、カップを用意し始める。

俺はただ スマホも出さずに、店内に流れているジャズに耳を傾けていた…。駄菓子菓子、マスターが作業をしながら話し掛けて来た。

「お客さん、占いは興味ありますかね?」

「占い?」

質問は突然だった。

「ええ。実は私、占いもできまして…。」

「要するに、占ってみませんか?ということだな。残念だが、俺は占いに感心は無いんだ。」

「そうですか…。これでも自信があるのですがね。」

「占いに特別な根拠は無い。手品の親戚に過ぎないだろう。」

マスターは俺の前にレモンティーをそっと置いた。

「確かに、お客さんのいう通りかも知れません。しかし お客さんは占いを経験した事は?」

涼しい空気の中、レモンティーをすすりながら答えた。

「無いね。」

「ではどうでしょう?人生初の占いをやっていきませんか?考えも変わるかも知れませんよ。」

「んー…。そこまで言うなら占ってもらおうか。」

「ありがとうございます。では早速、両手を出してもらえますか?」

言われるなり、両手をマスターに伸ばした。マスターは俺の両手を見つめると再び口を開いた。

「なるほどぉ…。お客さんの趣味は何かを集める事ですね?」

やるな。

「確かにそうだな。」

「うーん…。集めている物は、何かの模型でしょうか?」

「残念だが、俺の趣味はクルミ集めだ。」

「…。」

「やはり占いは信用できないな。」

マスターはただ、「失礼しました…。」とだけ言い、笑みを崩した。流石に可哀想だったかな。

「わかった。じゃあ俺の未来を占ってみてほしい。これで当たったら信じよう。」

マスターの顔に再び笑みが戻った。

またさっきの様に両手を見せ、占ってもらう…。するとマスターの動きが止まった。

「お客さん…。この後、直ぐに良くない事が起きますよ。」

「良くない事?どんな?」

「そこまでは分かりません。しかし数分もしないうちにでしょう。」

「数分もしないうちにって。まさか店に車が突っ込むとでも?」

「いえ、さほど大した事では無いようです。」

確かに車が入りにくいこの喫茶店に車で突っ込むのは、WRCF1ドライバーでも難しいだろう。

「はっきり分からないのなら、信じられない。それじゃあ そろそろ失礼するよ。レモンティー、美味しかった。」

飲み終えたティーカップをマスターの前に下げ、立ち上がる。

「何も起きないさ。」

そう代金と一緒に言い残し、店を後にした。ほら、何も起きない。

WRCのラリーカーは突っ込んで来ないし、F1も突っ込んで来ないし、ポケットにはスマホと財布がちゃんと入って…………嗚呼!

鞄を忘れた…。



めでたし、めでたし。



短く やや適当な話になってしまいましたが、読んでいただき、ありがとうございました。

(ちなみに、自分は占いを信じていません。)