CALMな時間

綺麗事

自作の短編小説(練習)

こんにちは。

何をやっても上手くいかない日ってあるよね。しかし物は考えようで、運には波があったり、経験する分量が決まってるという。

ただ、とても良い運が来る前に人生を辞めてしまうのは…本当についてないでしょう。


そこで、こんな小説を作ってみました。(作ったのけっこう前だけど)



=「投げ出すと」=


最近、最近。あるところに、Aという人がいました。

A氏は世の中に不満を覚え、ある日に自殺をしてしまいました。


三途の川を渡っている時に、ふと自分はもうあの世にいるのだとA氏は気づいた。

とぼとぼと長い橋を渡り終えそうになった時、ふと声が聞こえる。

「お疲れさまです。こちらへ。」と、いつのまにか目の前に人が立っている。

その人に付いていくと、霧が晴れて、やがて大きな建物が見える広い所へ来た。

先程との光景とは大違い。天国と言える様な綺麗な景色が広がっている。

「ここでは、罪の大きい人達が永遠に建物を造る作業をしているのです。あの世なので疲れる事は有りません。」

確かに大勢の人々が一つの大きな建物を造っている。

「この景色は全部あれらの人々が造ったんですよ。飲みも食べもせず、娯楽も無く、ただひたすら造って。」

完成することの無い建物を何千年、何万年と休むこと無く造り続ける人々に加わりたくはないとA氏は不安になってきた。

「素晴らしい景色でしょう?さあ、貴方も。永遠に建物を造りましょう。自殺も大きな罪なんですよ。」

やはりここは天国じゃ無かった。


A氏はいちもくさんに逃げ出し、逆走禁止と書いてある三途の川を逆走して、無我夢中でこの世の世界に飛び込んだ。

しばらく真っ暗な闇の中で、さっきの声が聞こえる。


「誰もが辛い世の中で、自分だけ命を投げ出さないように。」



気が付けば病院の天井が見える。

「やっと意識を取り戻したか。大丈夫ですか?」

医者だと思われる人が言った。


意識を取り戻したA氏は呆然とした表情で言う。

「やっぱり生きるわ。」


おわり。


なんか、奇妙な話になったね。久し振りに作ったし、練習だからいいか(笑)


(次に小説ネタを投稿する時は、以前に作った「時を走る旧車」の長さを超えるかも知れない。)


読んでくれてありがとうございまシータ。